第3話 創造物の想い

人間のぬくもりに対して機械は勝ることはできない

人間のぬくもりや感情という複雑で回りくどいものは

機械のように計算とはまた違う次元に存在している


同じひとつのフレーズでも生身の人間と機械では

接する方にも随分と違う対応をさせるであろう


しかし

よくよく考えてみればその機械を作ったのも

人間に他ならない

そこに視点を切り替えて想像し直す

すると機械に込められた想いやそれらに関わった

人間の生身の暖かさに触れたように感じる

繰り返されるひとつのフレーズにも感情を捉えることができる


私はいつもこのことを考えてぬくもりの混乱に遭遇する


本から目を離し周囲を見渡す

どれも人間の作り上げたもので私の周囲は作り上げられている


唯一、飼い猫だけが違う

そして呑気に鳴いている


人は干渉されたいのか

それとも避けたいのか


人間の干渉はお節介である煩わしくもある

だがその余韻は間違いなく愛すべきものである

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