ON THE BEACH

「まず初めの質問から答えよう。そしてこの答えこそ、君達ふたりをここに呼ぶことにした大きな理由でもある。」


随分哲学的な回答ね。はて、どういう意味だろう?皆さんはおわかりかしら?


会長は話を続ける。

「そして度々で申し訳ないが、これは絶対に内密にしておいてもらいたい。」


あたし達は無言で頷く。


「先日からWTHAのWEBサイトが何度かハッキングを受けた。君らも知っての通り、我々のサイトは、世界中に点在するトレジャー・ハンターを繋ぐ大動脈であり、生命線だ。扱う宝の情報の流出も防がなければならん。それ相応の鉄壁なファイアーウォールを敷いていたつもりだったが、敵は次々とその暗号化を解き、壁に穴を開けて潜り抜けてきおった。幸いなことにうちの優秀なエンジニアが気づき、中枢部にまで潜り込まれる前に対処して、なんとか阻止するが出来た。」


「優秀なら潜り込まれたりしませんわよね?」

ROXYもなかなか手厳しい。



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