第23話

【彼はなんべんか取り調べ室に行くと】,『涼しげな顔をして帰ってきた』。…だが少しこわばる。


…『また何かあったの』?


『家族』がきく。

…いや,なにもないよ。

とこたえる。


…しかし『彼』の下には【毎日のように警察署から電話がかかってくる】。…それにノイローゼになる母親。


…彼は「なにもしていない」と言ったり

…『やむなく』警察署へ出向いて弁明をしたりした。

…いきなり【急に朝】『警察が物干し竿の洗濯物を取るみたいに』玄関のインターフォンを押し,【押しかけて来た事もあった】。


…しかし彼は何もしていなかった。


…何も言えない。

…『…何も弁明するまでもなく何もしていなかった』。


…【麻薬捜査】,【何かしらの名目で部屋の普段使うもの(思い出など含めエロ本,)すべて(パソコンも)を押収された】。…2ヶ月間も『携帯』も使えなかったのだ。…押収されたから。


…それでも彼の部屋からは何も出なかった。…ただ【嫌がらせ】のように『しつこくくる警察』は,もはや『尊厳を無視していた』。



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