ある小説家のいいわけ日誌。

ネコとかプリンとかイチゴとかいう記号。

『かわいければいいってもんじゃなくね？』

突然ですが、癒されるように仕向けられた概念って世の中に溢れていませんか？

まさに、標題のとおりなんですけど。

ネコという、存在、ないしワードがあれば、否応なしに無邪気で自由でかわいいものだとか思っていませんか？

自分の胸に手を当てて、よく考えてみて。

いいい？

クロネコヤマトのクロネコを見て、あなたは癒されますか？

否。

私たちは癒しとは別の感情が動くはず。

お疲れさまです！！とか、同情とか、複雑な感情かもしれません。

あるいはなんの感情も抱かないかもしれません。

ネコさんたちも、自身が無邪気で自由でかわいい存在であるという自覚はないでしょう。

むしろ、犬かもしれません。

＊

同様にプリンやイチゴもそう。

プリンティン、地獄じゃない？

黒崎一護、死神じゃない？

可愛くないものだってあるの。

ことばと概念は一致しないことだってある。

もうね、記号で判断するの、やめましょう。

もう、みんなわかっているはずだよ。

ネコにもかかわらず、キティちゃんは犬を飼っていること。

プリン風味の大抵の食べものは決してプリンの味じゃあないこと。

イチゴシロップは、舌に変な色が付かないように女子がこぞって購入しているだけで、決してイチゴの味なんてしないこと。

ね？

そうでしょ？

世の中、嘘だらけ。

というわけで、

以後、記号の取り扱いに気をつけること。

いいね？

じゃあ、解散！

え？

わたしもネコや赤ちゃんになりたいっていってなかったっけかって？

そんな記憶ないけど。

記録ってこわーい。