月の裏側で
月の裏側で
陽射しが当たらない
永遠の夜がある場所で
眠りにつく
寒いくらい一人で
月の裏側で
天使の骸が
朽ち果てた
ぼろぼろに破り捨てられた
クレーターの穴で
悪夢の浸食に酔う
そんな夢の無い夢彷徨う
超新星の瞬間
月の裏側で
貴方と出会う
寒くて
寒くて
寒くて
震えた星の歌を聴く
無重力のハンモックに寝そべり
蒼い星を見上げて
思ったより綺麗で
思うよりもゴミが見えない
だから夢から覚めても
怖くないよね?
貴方に囁くと
返事のかわりに
レコードプレイヤーのような
かすれた声で
音を紡ぐ
月の裏側で
星を数える
死にかけた星の光と
生まれてくる蒼い星の命と
たった一人だけの目の前の貴方と
これから行ける
仄暗い未来の先を
月の裏側で
貴方に出会う
死に絶えた天使の上で
純白の翼を砂に変えて
月の裏側で
貴方と行く先を決める
少しずつ汚れていく
あの蒼い星へと帰る為に
月の裏側で
貴方に出会う
無色の夢から覚めて
有色の夢に色を付けるために
月の裏側で
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