さくら
眠りから覚めたら
桜は散っているのに?
桜の花弁が綺麗なので
誰かを傷つける事も忘れていました。
砂時計の砂なら
とっくに落ちてしまったのに?
桜の花弁が綺麗なので
誰かが吐いた悪意すら 霧雨のようでした
重ねた嘘なら
重ね塗りしすぎて 意味不明なのに?
桜の花弁が綺麗なので
血を流した戦場の惨状すら この国では統計上の数字なのです
起きたらきっと
もう桜は散っているのに?
桜の花弁が綺麗なので
昔出会った 顔の無い人の事を思いだしたのです。
眠りから覚めたら
桜は散っているのに?
桜の花弁が綺麗なので
オブラートに言葉を包むことすら忘れていました
桜が散ったら
流した血で その木を染めましょう
誰かが吐いた痛い言葉よりも鋭利な傷口で
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます