妄想
「ねえ、また近所の竹内さんが窓の外からワーワーギャーギャー言ってうるさいのよ。あなた注意してくれない?」
妻が言った。
「ああそのうちな」
俺は答えた。
「ああまたよ。うるさいわ。あなた注意してきて」
「ああ」
とりあえず、俺は外に出た。そして煙草を一服して家に戻る。すぐに戻ると妻が怒るからそうしている。外には誰もいやしない。竹内さんは一年前に病気で死んだんだから。
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