目覚まし時計

 目覚まし時計の音がうるさいと隣人からクレームがついた。どうしよう?

「そうだ、目覚まし時計を素早く止めるために五分早く起きよう。そのためにはどうすればいいかな? そうか音の小さい目覚まし時計を買って今ある目覚まし時計の五分前になるようにしよう」

 そう、僕は考えた。


「お前馬鹿だなあ。音の大きな目覚まし時計を使わないで、音の小さい目覚まし時計を使えばいいじゃないかあ」

「そうだよね」

 その時、スマホの着信音が鳴った。僕のじゃない。

「出なくていいのかい?」

「ああ、いいの。このスマホは今から電話するよっていう合図のためのスマホで、こっちのが本当の通話用。ほらなったでしょ。もしもし……」

 馬鹿は僕だけじゃないらしい。

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