テニス部の内田君
音近
第1話 出会い
私は大学に入ってテニス部に入部した。なぜサークルではなくテニス部なのか不思議に思う人もいると思います。理由はいくつかあるけど、その一つはやっぱりテニスが好きだからですよ。残念ながら高校は進学校に行ってしまって、テニスをすることができなかったんです。しかし、だからこそ、自由になった今、大学でもう一度テニスがしたくなったのです!
あとはやはり、就職活動の時4年間運動部にいたというのは結構プラスになるらしいってことですかね。まあ、大学に入って他に何かやりたいことがあったわけではないので、せっかくなら本気でというのがテニス部に入った理由だと思いますはい。
さて、ここまで長くテニス部に所属した理由を述べてきましたが、そこは結構自分の中でもどうでもいいのでこのくらいにして、テニス部での話をしましょう。
うちの部活に入部したのは私を含めて6人。残念ながら女子はいないのです。最初は緊張した面持ちで部室に入れば、部室にはアニメのポスターが所狭しと張られていて、ああここは私にとって天国なんじゃないかと思えてしょうがなかったですよ。※私はアニオタです。
先輩が部室にいて、唐突にこう聞いてきました。
「君たち、アニメ好き?」
私が大きくうなずいたのに対して4人は別にという反応。もう一人に関しては「興味ないです」とはっきりおっしゃられた。でも、アニメのキーホルダー結構鞄につけてらっしゃるのに、興味ないですはないんじゃないかなぁ?ん?
私と先輩はそれはもう暖かい目でその男を見たわけです。
その言葉と恰好が全くあっていなかったのが内田君です。
これが私と内田君との出会い。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます