第3話

…『オルトロス』さま…『今ここで地上におりられますね』?

…『今,一度,人間の周波数合わせをおこなう…』。トキはきた


…『オルトロス』は受肉をした。それは美しい姿だった。


狐のような容貌。白いしなやかなボディ。

その体の毛は白く光を反射する。


…成犬の姿をしたそれは,ある時代のある家へと辿り着いた。『その次元の』周波数をバーチャル・リアルにおいて変える【企み】があった。…そこに協力が必要なのは,『人間の思念』だある。


…『オルトロス』と名の付けられたその『神犬』は,『その宿る精神から』頭が良く,人語を理解した。

そして意思の疎通が通じ,霊能力がある。その家を導く,野生からの教えを届ける。そんなところにあった。『飼い主』は綱をつける事なく自由な意思を尊重し,共にうごいていた。


…ある旅のところ,『オルトロス』が『その時代』の電車に乗り,『ひとりでに降りた』。

『飼い主』が『オルトロス』が『ひとりでに降りた』事を車掌に継げると,「今のところは『桜島駅』だと言った」。…『オル』に何か理由があるのだろう。…しかし『飼い主』は危安を拭いされなかった。

…車掌は気転を利かして,「桜島駅のバス会社に連絡をしてみます」。…また,この列車はこの先また戻るので,『桜島駅』へはまっていれば行けます


…一方『桜島駅』では,案の定バスの会社が騒然としている。大きな交差点で『一人の若者』が犬の『破片』を発見した。


…そう,『オルトロス』だ。


通行止めをなされた『その交差点』で,『飼い主もまだつかない』まま『オルトロスは分断された』いて,『血液の流出をくいとめなければ』あやうい状態だった


…救急車はすでに停まっている。…早く通報を受けたのが良かったのか。『見た若者が』【心臓のところでは切り離されていない..!】と言っていた


…あばらの下のところできりはなされた胴体は,位置を歪めて離れた位置の道路に寝かされている


…すぐに救急隊員がかけよると,『そこに飼い主が辿り着いた』。…『オルトロス』は『黒く丸い目』をした,それは少し宇宙人を思わせる。いつものような,まなざしを向ける。…もう自分はダメかも知れない

しかし,『飼い主』に向けてのまなざしは,『その日常』を物語っていた


…そこには『いつものような心』があった。


…大切に布に包まれた下半身は,一途乱雑にも見えた隠し方で病院へと運ばれる


…『縫合されたその身は,ちゃんと治った』


…『その後いつものように散歩に出掛けた夕日は,いくらか心地のよい物だった』



…今回,人の『必死さ』がなければ『この生命を』助ける事はなかった,『いくらかの必死さ』がこの体命をつづいた。…人間は,【オルトロス】を救う事を完成したのだ。



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