第47話 来るか?お約束展開!!


 「な、なるほど・・・。従妹の子、だったんだ」


 ふぅう・・・・・・。

なんとか、納得してくれた・・・か?

あの後、先輩に頑張って説明しました(ウソの)。

 結果的に、外国に住んでた俺の従妹ってことに落ち着きました。

お約束な誤魔化し方だな。

 メムタチアの銀髪は純粋な日本人には見えないからな。

染髪でもしない限り。


 「えと、さっきはごめんね?驚いちゃって・・・。よろしくね?メム、タチア・・・ちゃん?」

「よろしくなの」

差し伸べる先輩の手をメムタチアが掴む。

うん、オッケー。

ノープロブレムだな。


 そして、アニメ鑑賞会は続く。

・・・女子を家に上げてそれはないだろ、と思うかもしれないが、どうせ俺のコミュ力こんなもんだよ。

趣味に生きてんだよ、俺は。


 アロラと、メムタチアがベッドに、ぐだぁっと寝転び・・・・・・っていうか、先輩の前なんだから自重しろよ。特にアロラ。

先輩はベッドの横にちょこんと座っている。

座っている、てーか“お座り”って方があってるな。

 正座だ。

これから、土下座でもするのかというくらいの、綺麗な正座。

俺はそんな先輩の横に座ってるわけだが・・・・・・、

「先輩?あの、もっと足崩してもらっても結構ですよ?」

「あ、は、はいっ!!わかりましたっ!!」


 ・・・・・・なぜに敬語?

先輩が、足を伸ばした、と思えば胸に引き寄せ、

そして、体育座り。

胸のところで両足を両手で抱えている。

 か、可愛い・・・・・・。

流石、先輩だ。

その座り方だと、短いスカートの中から幻想万華鏡が見えそうだけど、俺は見ないからな。


 「ふぁ~!面白かったですねぇ、最後まで!」

 「興奮、したの」

1クールのアニメを見終わり、アロラとメムタチアの2人が大きく息を吐く。

「先輩、アニメばっか見てますけど、大丈夫ですか?」

「うん!すごく、面白いよ?」

面白いなら、なりよりなんだけど。

 先輩は一体何しにきたんだろう。

まさか、アニメを見に来たわけではないんだろうけど。



 

 その頃、家外。

空は、着々と曇っていっていた。

 

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