第14話  30代無職が実家に帰省

土曜の夜から実家に帰省してきた。寄生とも言える既成の事実であり、その内規制されるかもしれない。以下、両親との会話。


 「あったかいとこで猫撫でながら静かにくらしたい」


父「まあ、そんな年齢じゃないわな。院試もういっぺん受けるんじゃないのか」


 「どうすっかなぁ。別にそこまでなんだよなぁ」


母「じゃ、資格もってる仕事すれば」


 「もう興味ない、やるなら他のことをしたい」


父「英語できるなら、旅行添乗員とか。あとは介護」


 「介護か、すでに介護みたいなもんだったけどな、やってた仕事」


父「今さらサラリーマンにはなれんだろうて」


母「まあ好きにしなさい、がんばって」


僕「」


 ということで、今後も先は見えない。自分の専門分野に関係する土地や国々を観光して回るというのも良い気がするが、なれば、相当に金を準備していった方が良いのではないか。となると、なんでもいいから数年働くか。働き始めれば、おそらく当初の目的など蒸発して惰性で動くようになるのではないか。


 期限はあるだろうが少なくとも一年間はダラダラと金が入って来るというのは、やはり良くない。ダメ人間がさらにダメになるという話。ということで、今晩から沖縄へ出発である。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る