第2話

春は余り好きな季節では無い。

なんでかって?……基本的に新しい人と話すのが苦手なんだよね…。

あぁオレは『神田 輝夜こうや』だ

宜しく。

まぁそれでも世間一般的に言えば、イケメンと

言われるだろう。

唯一の欠点といえば名前かな…

輝夜なんてさ、

絶対"かぐや"って読まれるに決まってんじゃん!

それでよく弄られました。

そんなことを考えて歩いていたら人とぶつかった。

「すいません、大丈夫ですか?」

まさかの女性…しかも同じ制服…

幸先悪いなぁ…

「私は大丈夫です、考え事しながら歩いていると

いまみたいにぶつかってしまいますよ?」

お淑やかだった。

すごく心が惹かれた。

「オレは神田輝夜って言います、貴女のお名前は?」

何で聞いてんの?馬鹿かなオレ…

「十六夜 沙奈さなって言いますどうぞよろしくお願い致します。」


これが彼女と初めて言葉を交わした日

オレの青春という名の物語が始まった日。

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