第65話:流行ではないジャンルで書く利点
では、流行ではないジャンルで書くというのは、不利なのでしょうか。
たぶん、不利です。
「ツカミ」では。
ただし、先ほども言ったとおり、おもしろい、おもしろくないは、ジャンルに付随する要素ではありません。
重要なのは物語です。
そこに欲望を叶える物語があれば、読者は満足できます。
そう考えれば、流行ではないジャンルには、まだまだオリジナリティを出す幅がたくさん残っていることになります。
異世界転移するのに、神さまがとか、死んで転生とかではなく、異世界転移マシーンとかだしてもいいわけです。
異世界もファンタジー世界から、ゲーム世界まで広がりましたが、まだ他にも世界はあるのかもしれません。
「未知」という要素なら、「未来世界」でも「異世界」です。
そして、そういうことを考える時に、ジャンルに縛られてはいけない気がします。
人気になったSAOなどは、「ゲーム世界」という「異世界」に、「機械」で「転移」ということをやっていたわけですが、あれはSFですか、ファンタジーですか? 異世界物ですか?
……ぶっちゃけ、どーでもいいんですよ、そこは。
何度も言いますが、ジャンルが問題になるのは「ツカミ」です。
人気ジャンルだから、使い古されたジャンルだから……そこばかり見ていると、物語のおもしろさという本質を見失うと思いますし、ジャンルに縛られて行き詰まってしまう気がしてしまいます。
そういう意味では、拙作レムロイドも「ロボット物」というくくりをしてしまうことは、つまらなくしてしまう行為なのかもしれません。
定義することで狭まってしまいそうですから……。
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