第12話

コノは水ぶくろをもって、ウルルといっしょに歩いていました。

 じつは、ウルルは、川に行ったことがありませんでした。

 でも、きっと水の音で分かるのでしょう。

 コノよりもほんの少し前を歩いていました。


 ウルルは、川につくと、魚をみつけました。

 コノは、ウルルはお魚を話しているのかな、と思いました。

 そして、次のしゅん間、ウルルは前足を川に入れ、魚をとろうとしました。

 そして転びました。

 川の中に落ちても、ウルルはまだあきらめていない様子でした。

 川から出て、ぶるぶると体についている水を飛ばしてから、また魚をねらいました。

 前足を川に入れ、転んで、川に落ちました。

 そして、また魚をねらいました。

 もう一回くりかえして、やっとあきらめたようでした。

 最後は、もうコノも笑うしかありませんでした。

 (つづく)

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