第5話

コノは、だんだん、視界がぼやけてしまいました。

 だから、お父さんとお母さんの声が聞こえても、夢だと思いました。


 ウルルは、コノにむかって、キャンキャンほえながら、コノの足をやさしくかみました。

 コノはいたくありませんでしたが、目がさめました。

 お父さんとお母さんの声は夢ではありませんでした!


 コノは、ウルルといっしょに、声のする方へ走っていきました。

 ウルルは、もうクマとはけっこうはなれたし、多分、みんなねむっているので、走っても大丈ぶだと考えました。


 コノの目は、うつろで、ねむそうだったので、ほえたりじゃれたりしておこしました。

 そうしたら、急にコノの目が光りだしたので、ウルルはちょっとびっくりしました。

 コノはいつもこうなのです。

 (つづく)

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