No.2054.ルーチング

僕が調理して 食べ終わった後は 君が片付けをする

いつしかルーチング化して そうなっていた


別にそうしたかったわけでもない

自然とそうなってしまった感じだ


独り暮らしも当たり前になって

一人食べる食事もいつもの事


切り取られた ある一瞬のタイムレコード

過ぎたる時間は もう戻らない

相反した記憶と真実の齟齬

拡大していくだけの美化

もう 終わらせて静かになろう


僕が調理して 食べ終わった後は 君が片付けをする

いつしかルーチング化して そうなっていた


君がつくる事も あるわけだけど

それはまた新鮮な感じだ


せせこましい部屋の中二人

にこやかに過ぎてゆく時


彩られた 鮮やかな フラワーアレンジメント

消え去る言葉は 力失くした

劇場と静寂の連鎖的な反応

肥大化してゆく理想像

さあ諦めて 密やかにしよう

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