No.1810.wry

自分自身が許せなくて拳をうち続けた

血が滲み出て罅ぐらいははいったかもしれんが

そんな事はどうでもいい


今一番大事に想っている人なのに

擦り切れすぎてやばい

裏切りを重ねてしまいそうなほどに


淹れたばかりの紅茶

ミルクと一緒に氷を二つ入れた

なんとも曖昧なぬるさなんだろう


今の俺みたいで苦笑いが洩れた


感覚のなくなった右手で殴り続ける

月の光も届かない地の底でもがいている

残された物はあるのか


ひん曲がった 心の矛先は何処に行く

制御すら出来てない

背徳に彩られた暁の空


ボックスの外側で

裂けかけている赤マルが一本

何とも吸いにくい状態なんだろう


今の俺みたいで苦笑いが洩れた


wry smile

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