No.1700.Ultimate stalker
三万五千フィートの空から降り立った大地
モノレールに揺られながら どうするか考える
目指す場所までは推定三十分
乗り継ぎに乗り継ぎを重ね
東に西にくねくね動く景色
未開の鉄のジャングル まだ見ぬ街へ向かう
とりあえず見つけた自販機で喉を潤しいざ行かん
ノアビルを通り過ぎてサンクスも越えて歩く
舗装された赤レンガの左へ曲がる道
行交う人々はわりかし多いな
目の前からふっと消えてしまった君
待ちくたびれてしまった僕は
いてもたってもいられなくなった
今まで知りえた数少ない情報を頼りに
自分なりの予測推測もまじえて
今この街に降り立って歩いている
きっと愛する君も同じ空の下にいるはず
ただ ただ そう信じている
白の居酒屋に長谷川書店もう迷子の気分
タクシーをひろい目的地をつげればいいかな
見つかるかどうかなんてわからない
十四号線を南下してゆくよ
右に左に流れゆく人々
頼るものもなく一人孤独に彷徨い続ける
制服の女の子をくまなく捜し続けるけども
やはり見つけるなんて無謀もいいところ
さつき書店か僕達出会ったのも皐月だね
その笑顔をはやく見たいな
目の前からふっと消えてしまった君
待ちくたびれてしまった僕は
いてもたってもいられなくなった
今まで知りえた数少ない情報を頼りに
自分なりの予測推測もまじえて
今この街に降り立って歩いている
きっと愛する君も同じ空の下にいるはず
ただ ただ そう信じている
正門を探してとりあえず一周してみた
夏休みのこの期間 ひんやりした空気が髪をなぞった
きっと君はまじめな顔で勉学に励んでいるはず
夏季進学講習を受けているはずだから
もうすぐ逢えるはずだから
目の前からふっと消えてしまった君
待ちくたびれてしまった僕は
いてもたってもいられなくなった
あれから三十四日がたっている
今まで知りえた数少ない情報を頼りに
自分なりの予測推測もまじえて
今この街に降り立って歩いている
きっと僕の愛する君も同じ空の下にいるはず
ほら 君がいるはずの教室が見えてきた
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