No.1585.一人思い出してはうなだれる

笑顔に焼かれ言葉に焼かれ

ぎくしゃくと微笑むしか出来なかった

伸びきった髪が視界をふさぐ

天真爛漫なハイトーンボイス

何度も耳にこだまするよ


三十になってはや数ヶ月なのに

進歩しない進歩できない

そう思っていたのに恋してしまった


この色褪せた瞳にうつる姿

一人思い出してはうなだれる


灰色の絆反芻しだした

ぴくぴくとうずきだすとめどなく

消えかけた理性がもたげてゆく

どこまでも純真な瞳

幾度も鬱に現れてく


三十になってはや数ヶ月なのに

進歩しない進歩できない

愛なんてもう育まない

そう思っていたのに恋してしまった


この色褪せた瞳にうつる姿

一人思い出してはうなだれる

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