No.850.凍りつく吐息

扉を開ければ てかてかの空間

いくら 進んでも先が見えない

かすかにまとわりつく銀の粉


空を見上げれば

地平線の彼方まで雲に覆われて

凍りつく吐息


手袋をぬげば かちこちの指先

いくら さすっても血が通わない

やたら吹き荒れている金の粒


前をみてみれば

地平線の彼方まで雲に覆われて

凍りつく吐息

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