No.606.1996年10月24日

嵐がくる前兆みたいに静かな公園

輝く街灯に 群れる 蛾だけがやけに目立つ

ベンチに だらりと腰かけ 目は虚ろ


嵐のようにふられ なすすべも無い

悲しみがでかすぎて 涙すらも おぼつかない

いっそ泣きじゃくって 大暴れでも すれば すっきりするかもしれない


理由もわからず 納得も出来ぬまま 姿を消したのは君

雪が散らつく 秋から冬の変わり目

鬱が募って 生きる意味を失い 堕ちてゆく 堕天使


誰一人 通ることもなく 風だけが去り行く

あの日鳴る事がなかった 携帯電話が憎らしい


力なく ゆれる 赤い髪 絶望の命

怒涛のように すぎて 傷みしかない

苦しみが 深すぎて 喉すらも 潤えない

いっそ泣きじゃくって 大暴れでも すれば すっきりするかもしれない


理由もわからず 納得も出来ないまま 姿を消したのは君

誰にもわからない 出会いも別れも行き先も

今日もまた いくつもの恋が始まり 終わりを告げた

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