No.578.生ける屍

答えのない迷路に迷い込み

生きも帰りも 理解できない

さししめされた手を 振り解き

一人どつぼで 蠢く


忘れた頃には 地獄の棺桶

いつからだろう 劣等感に支配され

創造力が 端から順次消えてゆく

倦怠感に悶えても沈む

頭痛だけがやけに 激しく


見た事もない魂の片鱗が 産声をあげる


眠り無き 睡眠 感動無き 日常

香り薫る 赤や黄 青の花

年代を醸し出す 建物

全て灰色にしか 思えない


興奮も絶望も 覚えきれない

ただ 流れるままに歩いてる

立ち止まる術も ない 死人より性質の悪い

それこそ 生ける屍

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