No.476.異形絶界

日が昇り また 落ちる 当たり前の事

雨がふりしきり 地面がぬれている

どす黒い雲におおわれている


誇りまみれになりながら うごめく

球系の根が はりめぐらされている古城

常識も非常識も ぐちゃまぜになりはじめる

凄まじい炎が猛り まわりを取り囲む

氷に閉ざされた扉は開かれることなく


枯れた樹木の枝は崩れる事なく

とめどなく 訪れる涙は 止まる術もない

化学とも非化学とも かたづけられない存在


発光する不可思議な虫達の群れ


闇夜に 妖しく輝く するどい緑の眼光

煙にとりこまれてゆく 際限なく

白い暗黒に 取り残され 色褪せた 花畑で路頭に迷う


灰色のつたが体中に からまり続け

取り込まれて 何もかも わからなくなる

肌も日も 何も 感じることができない

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