No.375.ブルーベリータルト

ブルーベリータルトを一口噛んだ 口に広がるのは甘酸っぱい香り

ブルーベリータルトを何度も噛んだ サクサクって香ばしさと果実のハーモニー

そんなかわいい思い出を何気に想い出した


一年ぶりに訪れた街角 あのケーキ屋さんは今もあるけど

あの時の君は もう僕の隣にはいない

もし 今 君と会ってもやり直せないだろう

「好き」って気持ちはきっともう咲き乱れない


僕は いつもの奴と もう一つ その日の気分で選んでいた

君は 毎回違うのを選んでね

ストロベリーやオレンジのタルトや他のいろいろなケーキ

その後は 二人でいつもの特等席で おいしい眼差し


ブルーベリータルトを一口噛んだ 口に広がるのは甘酸っぱい香り

ブルーベリータルトを何度も噛んだ サクサクって香ばしさと果実のハーモニー

そんなかわいい思い出を何気に想い出した


風景の変わった店 昔のままの店 新しい店 さまざまだね

でも 今は君は この僕の隣にいない

もし今 君と会ってもやり直せるとは思えないだろ

「好き」って気持ちはきっともう咲きみだれないだろ


「いつも同じので飽きないの?」ってのが 口癖になってたね

君は わかっててあえて聞いてきたね

いろんなフルーツや かぼちゃとかいろいろあったけど

僕は 毎回はずさず選んで 満足していたんだよね


ブルーベリータルトを全部食べ終えた

今度は いつか 好きになる まだ見ぬあなたと食べにいくよ

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