第29話 酸っぱいブドウ

「こんなブドウは、どうせ酸っぱいに違いない。誰が食べてやるものか」

 キツネが吐き捨てるように言ったとき、一羽のインコがブドウの樹に止まりました。そしておもむろにブドウをつかむと、

「ああ酸っぱいねー、酸っぱいねー」

 そう言いながらブドウを食べてしまいました。それ以来、キツネはインコを目のかたきにするようになったということです。

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