第27話 幸せの王子

 王子の像はインコに頼みました。

「私の剣のルビーを取って、あの家に持って行っておくれ」

 インコは喜々としてルビーを外しました。

 次に王子はこう言いました。

「私の眼のサファイアを取ってあの子にあげておくれ」

 インコは喜々としてサファイアをえぐり取りました。

 そして王子は言いました。

「私の肌の金箔を剥がして……」

 インコは喜々として金箔をひっぺがしました。

「ちょっとは空気読めよ」

 王子は軽く切れましたとさ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る