　刃のある部分だけが武器ではない。武器とはそれ一個の全体を差して言う。

　すなわち、それが剣だろうが刀だろうが槍だろうが、その扱い方は一つではないということだ。

　例えば、剣や刀の用法はまず刃による斬撃、そして先端による刺突である。これに加えて、剣身の腹や柄頭で打撃を与えることもできる。鍔を用いて相手の武器を受け、さらには絡めることもできる。

　槍も突きを繰り出し横に薙ぐだけでなく、石突（いしづき）で突いたり足を払ったり、あるいは槍そのものを支柱代わりにして蹴りを浴びせる補助にも使える。

　一見意外な武器の使い方を加えてみると戦況は面白く変化してくる。

　あるいは最初から特殊な武器を使わせてみるのも一興だ。キャラにイロモノ感が出てしまうのが欠点だが、普通とは異なる戦闘が描ける。

　余談であるが、拙作｢剣侠李白｣では三節棍、鈎剣、仕込み杖などが登場しており、また主人公は左逆手剣を得意とする設定になっている。

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