第10話ローラV
【サイド・ローラ】
なーんか、クラリスっていちいち義理堅いっていうか、ちょっと水臭いよなあ。 アップルパイはもちろんおいしかったけど。昨日の今日でしょ? セバスチャンには注意してたわけ。
まあ、気取ったデパートガールなんかには負ける気はしないけどさ。クラリスは特別だから。
私にとって特別ってことは、セバスチャンにとっても特別なわけで……あれ? なに言ってんだろう、私。
今日もセバスチャンはこなかった。私のところには。こっちから出向いて、よっぽどアップルパイがおいしかったんだねと言ってやろうかと思ったけど。クラリスはやっぱり特別だから。いいや、ってね。
今日ぐらい、お腹がすくのを哀しいと思ったことはなかったね。だから、クラリスのアップルパイは独りで食べた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます