第14話
「そうですね、はい、はい、ではそのように」
「私は今、街中でゼリーを投げ合うという、ゼリー祭りの会場に来ています」ハキハキとした口調で女性リポーターがリポートを始めた。 テレビかビデオニュースの中継だろう。
「もうすこしで、開始の合図が、きゃっ」
バーン!! 号砲が鳴り響く、少しかぶるところまで計算通りといったところだ。 人々が笑顔で、あるいは怒りをぶつけるようにゼリーを投げる、投げる、投げる、リポーターの女性もキャッキャッキャッキャいいながら、用意されたゼリーを街中に向かって投げ続けた。 そのうち、街の人たちの方から新兵器が次々と投入されてきた。 ゼリーの投石機、ゼリーのガトリング砲、ゼリーの機関銃、ゼリーのロケットランチャー、ゼリーのクロスボウ、ゼリーの水鉄砲。 ゼリーの大砲もある。 そしてそれらが全て、その女性リポーターに向かって一斉にゼリーを発射したのだ。 やり過ぎだな、カメラマンはひとりごちる。
「わ、私、頭を撃ち抜かれました」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます