技術と欲望と未来

寝る前のテレビで


無愛想な人がこう言った


「人が書いた絵空事がキレイ事になり、技術となる」


人間が作った世界は窮屈で


望みは未来に託している


でも、ちゃんとわかっている


地上は混んでいるからとその日から


飛行機が生まれた


人を傷つけない奴隷が欲しいとその日から


ロボットに憧れ


人より賢くなりたいとその日から


人工知能が挑戦する


だから、絵空事さえも


瓶に手紙を入れ


流せれば


いつか届くのかな?


誰かが拾ってくれるのかな?


しかし、望みは問題になり


人を苦しめる


私の時代に


人工知能が人の頭脳を超え


ロボットが人の仕事を奪えば


私たちは飛行機のように


私たちを失うであろう


その時は


私を技術の銃で殺してくれ


それが本望だから


私は君の瓶を運ぶ海となる

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