とうふとわかめ

顔を洗う時間に 体を布団に浸かる


とうふとわかめでいい?


そんな声が夢に出た


現実の幕が上がると


朝げの香りが鼻を撫でる


どうでもないような日に


不思議のことを話したい


とうふはポリュポリュと


大豆で生まれている


あんなに硬いのに


海では過ごせないのに


わかめはグリョグリョと


岩から生えている


あんなに硬いのに


土では過ごせないのに


とうふとわかめって不思議だね


愛想笑いを添えなければ


言えないことです


でも、味噌の話ならできるかな


とうふとわかめでいい、答え


ふと呟いた


花のブーケを打ち上げよう


貝の海辺に背をむけて

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る