第45話 叱責
「あれ?もう朝……?」
「おはよう。美桜ちゃん」
美桜ちゃんはいつ寝たのか知らないらしい。
「昨日はえらく早寝だったね〜。疲れてたんでしょ?」
「うん。多分疲れてたと思う……」
そうじゃなければあんなに寝ないだろ。
「朝飯出来てるはずだから、食べに行こうか」
「うん……」
やっぱり元気はない。
「「「ごちそうさまでした」」」
美桜ちゃんは少し残しているけど、無理はしてほしくない。
「美桜ちゃん。ちょっと来て」
多分、あの事について怒られると思ってるのだろう。
「うん……」
だから、それをきちんと言おう。
「美桜ちゃん。なんで呼んだか分かる?」
「……」
分かってるのだろう。
「正直、沙っちゃんにした事を許すつもりはない」
美桜ちゃんがどんどんしゅんとして行くのが分かる。
「だけど、その気持ちはめちゃくちゃ嬉しい。やり方さえ合ってれば、泣いて喜んでた」
正直な気持ちを美桜ちゃんにぶつける。
「だから、今度からはそんな風にしてほしくない。いくら俺を思ってくれてるからって、そのやり方は間違えてる。だから、今度は協力して出来る?」
「……うん」
それなら、良い。
「じゃあ、それだけだから」
俺は泣きそうな美桜ちゃんを残して部屋を出た。そしたら、部屋から泣き声が聞こえてきた。これでもう大丈夫だろう。
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