半端者

できそこないと なじられて

俯いて生きていたかった

人の気持ちも察せず

要領悪いことを怒られて

それを苦く笑ってごまかして

一日過ぎるのを待つような

そんな暮らしがしたかった


そしたら俺は なけなしの金で

安いアコースティックギターを買ってさ

調律もわかんないまま

下手な歌を歌えたのに


自分は阿呆だと解る程度に

できそこないじゃないと判る程度に

中途半端な頭乗せてさ

何にもやらずに 生きてきた


何にも成せずに 生きていた

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