詩集「そんなことより、ため息を吐こう」
奏熊ととと
朱のポニーに荷を積ませ
この開けた自由の地獄で
僕は地を張り毛を揺らす
綺麗で厳しい砂の森に
僕は君とただ迷っている
よろけながら当たるサボテンは
痛みよりくたばる方が忙しいだろう
君が指差す宝石は
地球の天井を指している
明日、君を水の沼へ連れて行く
蹄よ 毛並みよ
奮い立たせてくれ
僕の背に荷を乗せて
届けてみせよう
愛しい沼へ
僕が骨になる前に
僕が焼かれる前に
僕の背で毛布を作ってくれ
そして、君の背に僕を乗せて
砂の森の町に
辿り着いてくれ
朱の背をした毛布は
砂の森より目立つだろう
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます