◆用語説明

◆パンプ王国

  ……リオンが異世界に降り立ち、住むことになった国。王政で現代の王は平和主義であり、戦を好まない。そのため、隣国との関係性も良好にしている。パンプ王国以外に6か国がこの世界には存在している。

   冬には雪が降るほど寒く、その分春は花々が多種にわたり咲く。春の時期になると、国として盛大な祭りを開く。



◆スノーラビット

  ……冬に現れる精霊の一種の獣。雪が具現化したものなので、雪が多く積もった寒い時期にしか現れない。見た目は、幼子が作った雪でできたウサギにしか見えない。

   臆病で、かつ陽にあたると一瞬で消えてしまうため、あまり姿を見ることができない。



◆フェアリー

  ……イタズラ好きな小さな妖精。滅多に姿を現さないが、人の生活の身近に生息している。彼らに愛された者は、不運にもたびたびイタズラに見舞われ、幸運にも気まぐれに手助けをしてもらえる。

  彼らの羽から落ちる光の粉は、調合にも使われる希少価値のある物で高値で取引される。



◆小銀貨

  ……パンプ王国で使用されている硬貨の一種。小銀貨1枚で日本円1万円程度。他に金貨(100万円相当)、銀貨(10万円相当)、銅貨(1000円相当)、小銅貨(100円相当)が存在している。小銅貨にも満たない安価すぎる物品購入は物々交換で行われている。



◆『トリィクル』『エフェレル』

  ……どちらも、パンプ王国内にある夜に男達が通う有名娼館の名称。娼館などがある道は裏通りと近い。金銭を対価に、ムフフでウフフな夢を日夜男達に与えているらしい。15歳以上(こちらの世界での成人年齢)でないお子様には、まだ知らなくてもいい世界。



◆ティンクルフラワー

  ……野に咲く小さなオレンジ色の花。開花すると淡いオレンジ色の光を放つ。見た目は鐘のような形をしている。小さすぎて持てないが、それらのおかげで夜に山道がわかるため、道しるべのための明かりとして旅人には重宝されている。

 植物同士で共鳴し、明かりの強弱のリズムが近くにある個体とそろうことが多い。



◆魔石

  ……精霊が好む力を付与されている石。何の精霊の力を借りたいかにより、色が異なる。火の場合は赤、水の場合は青色の魔石を用いる。

 魔石は高級品であり、小指の先ほどの大きさのものでも最低小銀貨1枚(日本円で1万)程度かかる。また、値段はその純度・大きさで変化する。

 魔石を組み込み魔道具として販売している商会もあるが、魔石は高価であるため値段が張り、貴族や上級階級の者達が購入している。





◆マッドエイプ

  ……サルの姿をしたオレンジの毛色をした魔物。気が狂っており、食料だと認識した獲物には容赦なく攻撃を向ける。場合により共食いも行う。

 攻撃方法は突進や噛みつきなどが多く、道具や魔法を使ってのものはない。そこまでの知能がないのが、攻撃方法の少なさの原因かと考えられている。



◆王宮図書

  ……王家が貴族向けに開設した図書館。貴族と、侯爵以上の階級貴族に許可された市民のみに利用を許可されている。蔵書されている本は貴重な物ばかりで、王国内でもここに置かれていないという物もある。そのために警備は厳重で、設置された魔道具は多岐にわたる。水の日は閉館日である。



◆一年・一週間の概念

  ……1週は7日間ある。光の日、風の日、火の日、水の日、木の日、土の日、闇の日。ひと月は7週間繰り返す。1年は白の月、紅の月、黄の月、緑の月、蒼の月、紫の月、黒の月の順で流れる。

 リオンが異世界に落とされたのは、ルイスとの会話から「白の月の6週目の光の日」だろう。



◆王都魔法学院

  ……ある一定以上の魔法を扱う適正がある者達が通うことを義務付けられている学校。適性があるものは貴族が多いので、在校生も自然と貴族が多くなる。

 一般市民も入学可能だが、入学条件や費用など様々な点から厳しいとされている。よって、学費免除の奨学生が年に10名入ってくる程度しか一般市民はいない。

 アルの母校らしい。



◆ファロード神

  ……異世界の創造主としてあがめられている全知全能の神様。他に神様はいないと考えられている。パンプ王国王都にある大聖堂には彼を描いたとされるステンドグラスが飾られ、それが売りとなっている。


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