大きな影
少年は両腕で自分の体を抱きかかえるようにし、歯をガチガチと鳴らしてその場にしゃがみ込んでいた。
冷や汗が止まらず、体が凍りつくかのようだ。
こんな事はいつ以来だろうか。
いや、今までなかった。
「……な、何だよあいつらは?」
あれは正直自身の想像以上。
わかっていたつもりだが、わかっていなかった。
そう少年は思った。
少年の目の前には山のように大きな二つの影がある。
いや、そう見えるだけかもしれない。
「……でも逃げないよ。やるだけやってやるさ」
少年は立ち上がってそう呟くと、黒い槍を振り回しながらその影に向かっていった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます