花見

 綺麗な桜だね~

 今日は花見といこうか~


 少年は桜の木の下に座ると持ってきた重箱を広げて料理を食べ始めた。


「あー美味し、ねえ~あんた達も食べる~? って返事するわけないか~」

 少年が見た先には少年の力で強大になった寄生植物に寄生された多くの人間達がいた。

「あんたらさ~勝手に草木を抜いたり切ったりしてさ~やり過ぎて環境破壊だどうとか……勝手だよね~あんたら人間がいなくなるのが一番いいってわからないの~?」

 やはり返事はなかった。

「悪いと思うならさ~、せめて草木の栄養になって死んでいけよ」



「あ~美味しかった、しかしこの桜綺麗だね~。汚い人間の血をたくさん吸ってる割には」

 桜の根元には血だまりがありその中にはたくさんの肉片があった。


「じゃあね桜さん、もう人間はいないから安心して来年も花咲かせてね」


 少年はどこかへと去っていった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る