第54話「サクラノモリ+ドリマーズ」



以前からタイトルだけは知っていた作品。絵も好みなので、個人的に非常に気になっていた。1と2が出ているのは知っていたが、1の値段がなかなか下がらず中古でも値が張った。ソフマップで見る度に買いたい衝動に駆られたが、財布の紐が硬く、なかなか入手できなかった。だが、最近になって遂に入手できた。そんな訳でさっそくプレイしてみた(以下、ネタバレは極力避けます)




メーカーはムーンストーン。このメーカーは基本的にイチャラブコメな作品が多い。特に「ラブスイーツ」なんかはその典型だ。友達から彼氏彼女になり、恋に発展し、Hし……という、ちょっぴりHな成人雑誌的なマンガストーリーを得意としている。ただ、「サクラノモリドリマーズ」は過去作のどの作品にも似ておらず、メーカーとしてはかなりチャレンジ精神溢れる。おまけにホラーとグロ要素が比較的多い作品になっている。




特に序章~1章・2章はグロ・ホラー要素・演出が強い。勿論、その他の章も怖くない無い訳ではないが、インパクトが強烈なのが序盤だ。正直な話、肌に合わずに投げた人も大勢いるのではないだろうか。筆者は心にキツさを感じつつ、時には文章を読むのが辛くて目を逸らしたりしつつも、それでも続きが気になるので毎日遊んだ。




このゲームはなにもグロ要素やホラー要素だけが魅力ではない。メインキャラも立っているし、個性豊かでいい連中だ。サブキャラは狂気に染まったキャラもいれば、よくわからないキャラもいたりとかなり豊富。しかし、かなり個性が際立っているので雰囲気も台詞も素晴らしい。戦闘シーンの演出もよく、とてもカッコイイ。設定も独特なので先が見えないのは好感が持てた。主人公設定もよく、なかなかカッコイイ。無駄にモテるのは主人公特権か(笑)




4週間ほぼ毎日5時間以上プレイしてようやく美冬ちゃんをクリアできたのは非常に嬉かった。けど、続いて攻略のまほろさんはヤバかった。お姉さん特有の包容力と優しさに癒やされました。お姉さんに甘えたい筆者です。でも、初音ちゃんのような現実にいてもおかしくない妹というのも非常に良い。暮羽のような和服とセンスが似合う、ちょっと鈍い?少女も面白くて好き。




話自体はやや重く、序盤はかなりのシリアスとグロ・キツさがある。

中盤~後半にかけてもそういった演出がかなり見られる。

個別ルートは共通ルートに比べるとかなり短めだ。

ホラーなので音に拘っており、SE(効果音)にもビビるほどだ。

筆者はそれなりに良いヘッドホンを使っているのだが、それがアダとなった(苦笑)声優さんの気合の入った演技も素晴らしいと言えるだろう。



それはいいキャラだけだではなく、サイコ野郎なキャラの演技も良いということだが。万人向けでは決してないが、だからといってやらずにいるのは勿体無い。ホラー要素が苦手な方にも是非プレイして欲しい。それだけシナリオが褒められるゲームだと筆者は思います。




人気があったようで続編の2も発売され、なんと中国語版まで発売されているほどだそうだ。筆者の攻略順は美冬→まほろ→初音→暮羽である。

尚、まどかさんのルートは存在しないので涙を流したファンも多い。

予約特典のドラマCDにまどかさんとのHシーンが収録されているので、気になる方は探してみよう(ちなみに筆者は入手済み。本編に影響しないIFルートだけど)




キャラ別感想 



美冬ちゃん


一番最初にクリアしたのは彼女だった。時間をかけてプレイしただけに喜びもある。制服の上に白衣というのもポイントが高い。というか、吹上くん(主人公)に真っ先に惚れたのは彼女なのではと思う。ホラーな感じは多々あったが先の展開が気になり、グイグイ進めた。オチが微妙な気もするが……。絵を描くのが好きなのに彼女の作品がどういうものかは想像を巡らせるしかないのが残念。Hシーンは数が多く満足。



まほろさん


お姉さん特有の優しさと包容力は最高だった。シナリオも怖い話はまず無く、まほろさんとイチャコラしてたらいつの間にか終わったという。ラストもなかなか感動した。でも、オチが見えてたかな。しかし、彼女のHシーンは飽きないものばかりで素敵だった。



初音ちゃん


妹らしい妹といえるベスト・オブ・ザ・妹賞をあげたいと思います。少女→女性となっていく性の目覚めな描写が個人的には堪らなく好き。Hシーンも非常に初初しい。ただ、後半の話は初音ちゃんより叔母さんの話が中心。このシナリオは非常に胸を打った。疑問の氷解もあるが、叔母さんの心の辛さが強く伝わってきて考えさせられたな。赤ん坊の声がリアルなSEを使ってて少々ビビったのは俺だけ?EDが全キャラで一番幸せそうな気がする(笑)




暮羽


付き合っているのに名前で呼び合わない理由は最後になればわかります。最後の選択肢で真っ先に○○を「殺す」を選んだのは俺だけではない模様。もち、その後で「殺さない」を選んで無事にEDを迎えました。彼女を最後にしたのは全ての謎が暮羽で明らかになるからです。とはいえ、まだまだ説明されていないことも多いので気になる所。Hシーンはなかなか良い。メインヒロインというのもあってか、主人公とラブラブしてても結構お似合いな感じがして素敵。しかし付き合っててもやっぱ暮羽だなぁと思わせる所が多く、そこがまた面白い。






タイトル:サクラノモリ†ドリーマーズ

ブランド:MOONSTONE

年齢区分:18歳以上

プロデューサー:恋純ほたる

原画:やまかぜ嵐

シナリオ:呉

音楽:電気式華憐音楽集団

対応OS:Windows 10/8/7/Vista

(32bit/64bit・日本語版)








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