第104話 ロックアイスを売ろう
保冷バックが最近売れてる。アイスを買った人が一緒に買って帰るようだ。それに合わせて保冷剤を2銅貨で買って次にその保冷剤を持ってきたら凍った保冷剤と取り替えてあげるサービスを始めた。家に冷凍庫ない人のためのサービスだったんだけど、どうやら成功したみたい。
冷凍庫が家にあるコレットさんは保冷剤をいっぱい買って帰った。保冷剤は色々と役に立つそうだ。
「この調子だったらロックアイスも売れるかな?」
私が呟くとクリリが首を傾げる。
「ロックアイス?」
「氷のこと」
私は百円コンビニでロックアイスを買って鞄から取り出す。
「本当に氷だ。あっ! そういえばこの間ソーメンに入ってた」
「そう、ソーメンも冷たくて美味しいくなるし、ジュースとかに入れたり、便利なんだけど冷凍庫ない人多いから売ってなかったけど、少し置いてもいいかも。意外なものが売れたりするし......」
あれこれと考えてるとコレットさんが
「ナナミさんってほどほど売れたらいいって言いながら、色々と変わった商品出してくるけど本当はいっぱい売れるほうが良いのかしら?」
と聞いてきた。どうやら不思議に思ってたらしい。
「あれ? そうだよね。ついつい思いつく端から売ってるけど、ほどほどにしないと......うん。これからは気をつけるよ」
あー!ダメだ! この間ルイスさんが来た時、温泉を利用してプールができないかって話が出て、ついつい浮き輪とかビーチボールを売ってしまった。この世界の水着とかどんなものか気になるよ。男女一緒のプールってあるみたいだから日本で着てる水着とは違うよね。でもプールはこの国にはビジャイナ学院にしかないって言ってた。泳ぎを習う為にあるそうだ。
浮き輪を売ってしまったけど大丈夫かなぁ。
「ねえクリリ。この間ルイスさんに売った浮き輪覚えてる?」
「うん。びっくりしたよ! あんなに小ちゃかったのに空気ポンプっていうの使ったら大きくなるんだもん。あれで人が浮かぶの? 浮き輪って軽い木材を塗装して作ってるって聞いてたからもっと硬いものだって思ってたよ」
「あれも売れるかな?」
私は恐る恐る尋ねる。
「うん! すっごく売れると思うよ! ビーチボールとか絶対人気出るよ」
うぅ。そうか、売れるのか。ほどほどとか言ってるけど本当は売りたいのではとかコレットさんもが思う位だからルイスさんも思ってるに違いない。変に誤解されないようにこれからは気をつけないと!
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