第76話 リバーシ大会1
76 リバーシ大会1
コレットさんが言っていたリバーシ大会は、調べてみると一週間後だったので慌てて登録したよ。もちろんクリリの名前で。
リバーシは順調に売れてます。
でも大会では、最近王都で売られてる豪華版のリバーシを使うそうです。タケルがそれを聞いて豪華版を作ってる店に文句言いに行ったけど、結局その豪華版のリバーシを買って帰ってきた。ミイラ取りがミイラになるだね......。
特許とかないから不利ですよ。でも利益の10%は貰うことになったらしいから無駄ではなかったみたいです。
店は『リバーシ大会の為に休業します』と張り紙して、3日前から行くことしました。馬車で行くと時間かかるのでタケルの魔法を使います。王都にも宿を長期で借りてるらしいから、そこに移動です。
一度くらい馬車で移動っていうのもしてみたいけど、今回はクリリのリバーシ大会の為に行くのだから疲れないように魔法で移動なんです。
馬車での旅は疲れるんですね。だったらずっとタケルの魔法で移動したいです。
四人で手をつないで輪になります。白い光に包まれたと思ったら、どこかの部屋に着きました。ここがタケルの言ってた宿屋でしょう。小心者の私は、泊まってもないのに四人で降りたらまずいのではと思ってたけど、別に注意されることもなく外に出れた。
「そんな心配してたのか。そんな事誰も気にしないさ。それにナナミたちの部屋も今日から5日間でとってるから何か言われても大丈夫だ」
そうだったのか。先に言って欲しかったよ。無駄に緊張して損した気分です。
「ん? でも私達王都の門から入ってないけど大丈夫なの?」
身分証とか出さないと入れないんじゃないかな。こういうズルしていいの?
「ナナミにしてはいいことに気付いたな。王都には結界も張られてるから普通は魔法で移動する事は出来ないんだよ。はじかれるんだ。でもおれの魔法の方が王都の結界より強いから、誰にも気付かれずに入ってこれるんだ。門の書類も後で偽造しとくから気にするな」
「えー!それって犯罪だよ。ばれたら捕まりますよ」
私はびっくりして抗議した。
「じゃあナナミは門に並ぶのか? 一般人は10時間くらい待たされるぞ。それでもいいんなら今からでも門の外に移動するけど?」
えー!そんなに待つの? 1日が終わっちゃう。
「うん。まあ、もう中に入ってるんだし、今から外に行くのもね〜。タケルの魔法で誤魔化せるんだから今回はいいことにしましょうか」
タケルの呆れたような視線はスルーです。コレットさんと買い物に行くのだから時間は大切にしないとね。
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