第16話 魔石を買おう



家に帰る頃には暗くなっていた。宿屋と違って家にはまだ明かりがないので早速魔石を使ってみることにした。

店舗の方から家に帰ったので、店舗の明かりをつけてみることにした。魔石を入れる穴に差し込んでみるとカチっと音がした。まだ明かりはつかない。回してみると段々明るくなっていく。光量の調節もできるみたいです。これなら外が明るいときは光量を調節すればいい。

他の部屋にも設置していく。

トイレには二つ魔石をはめ込めるようになっていたので、洗浄の魔石もはめ込んだ。

冷蔵庫もどきにも氷の魔石をはめ込んだ。魔石が回せるようにはなっていないので、温度は一定のようだ。残念、冷凍庫にはならないようです。冷凍にできる魔石もあるのでしょうか? 今度行った時に聞いてみようと思います。

最後に竃(かまど)に魔石をはめ込みました。魔石を回すと火が出ます。ガスレンジの要領で火の調節もできます。前の住人がフライパンとヤカン、鍋を置いていってくれているのでそれを使わせてもらいます。

早速ヤカンで湯を沸かします。


「あ、水がない」


百均でカップラーメン3個とパン3個と割り箸と数種類の調味料とペットボトルのお茶、ペットボトルの水を数本、コップ、皿を数枚買った。


「とりあえずこんなものかな。足りなかったらすぐ買えるしね」


ヤカンにペットボトルのお水を入れて魔石を回して火をつけた。火力が強いのかすぐ湯が沸いた。カップ麺に湯を注ぎ五分まつ。


「なんか侘しいな。でも、だいぶお金使ったから節約しないとね」


久しぶりのカップラーメンは美味しかった。


「明日は開店だから、何か買ってくれた人にはカップラーメンとか缶詰の鯖缶をつけてみるのもいいかも。どんなものかわからないと売れないだろうし。子供がいたら飴をあげよう。一袋は多いから手に握れるだけとかにして。あとお釣りも用意しとかないと」


お客さん来てくれるといいけど。まあ3ヶ月は様子をみるもんだっていうし、焦ってもしょうがないんだからゆっくりと商売していこう。うんうん。とりあえず家賃の心配は当分大丈夫でよかったよ。


今日は明日のために早く寝ることにした。









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