第194話 祖国への帰還【青樹園停て何?】
三年ぶりの実家に帰る事にした。カゼフ様との付き合いが長い事もあるが、新たな目標も出来て嬉しい半分楽しさ半分の気持ちで都市の中を歩いている。
このキラオズマイラ都市は、実家でもあるが兄貴がここの王様をやっている。私は三男なので気軽に仕事しているが、次男は長男の秘書をしている。そう言えば三年前くらいに実は妹が生まれて居たのを言い忘れてたと言う手紙が来ていたが気にしていなかった。
ま、親父が封印されてるはずなのに妹が出来たとかお母様は、何を言ってるだろうと内心思いながら屋敷までかなりの距離があるので近くの食堂にご飯を食べてから戻ろうと思い入口の扉を開ける……
昔よくここで食べたなと思いながらゆっくりと開けると?
「いらっしゃいませ」と声がかかる。
「あれ、こんな店だっけここ?」
昔の頃と違ってデザインが変わっている。
「お兄さんどうしたの?」
「ご飯食べなに来たんですよね?」
「この店て、金の卵停ですよね?」
「あ、違いますよ?」
「ここは、青樹園停ですけど?」
「お兄さんが言っているお店は、十年前につぶれましたよ?」
「一つ確認したいだけど?」
「ここの王様は、キラオズマイラ・サティーて名前だよね?」
「その王様なら三年前に病気で亡くなりましたよ?」
「そもそもキラオズマイラの王様は、今はいませんよ?」
「ただ都市の名前は残ってますけど王様は居なくなり、キラオズマイラ家の娘と名乗る子がここの領主ですね」
「正確に言うとキラオズマイラ王女様がここの都市を運営されてます」
「最近来た人だと皆びっくりしちゃうみたいですね」
あれ、兄様たちが死んだてなんだその話は、おかしいぞ手紙には三年前に届いたはずだが実際はもっと昔て事か?
「お兄さん?」
「ぼーとしてないで席について注文どうぞ」
私は、案内されるがままに席に着き水を貰いメニュー表をみながら考える……
「お兄さん注文きまりました?」
考える事がいっぱいで、ついつい……
「ここのお勧めを頼む」と注文すると?
「お兄さんお金大丈夫ですか?」と真顔で聞かれる。
「SSランクの肉のステーキですけど大丈夫ですか?」
「今まで頼んだ人いるの?」
「いないので、少しびっくりしてます」
「ここのお勧めて意味解って使ってるの?」
「お母さんお店の人が質問してくるからお願いこっちきて!」
「どうしたんだい」
「カナリヤそんなに大きな声をだして!」
「だって、お母さんこのお兄さんが変わった事言うから説明が出来なくて頼みます!」
「仕方ないね……」
「ちょっとカナリヤ頭冷しておいで」とお母さんに言われて外の井戸に行く。
「それで、お兄さん何が知りたいんだい?」
「いえ、ここのお勧めと聞いて頼んだのですが何故か誰も頼んだ事がないと聞きまして……」
「普通だとお勧めて言うくらいなので一番人気のメニューを言うのかと思ってましたが違うですか?」
「一応定食のお勧めならこれだけど?」
「お兄さんが頼んだのは、家の旦那が作るステーキだからお勧めて意味なんだよ」
「旦那さんが作ると特別なんですか?」
「ここの王女様のコックをしているのが、私の夫なんだけどそれでその料理を食べるとなると?」
「この店のお勧めになる訳さ……」
「そして今日は、仕事が休みでたまたまお勧めが出来るから娘が驚いただけださね」
なるほどここの主が雇っているコックとなれば料理に対して味も良いと言うか王国の料理が食べれるて意味なのね。
「それでしたら、それをお願いします」
「娘が言ってたけどお金大丈夫なのかなお兄さんは?」
「幾らか知りませんが、払えると思いますよ?」
「それともここの国だけ通貨が違うのですか?」
「いや基本的には変わらないさ」
「発行されたとしても金貨のデザインに王女様の顔が描かれているくらいだしね」
「外の金貨と値段はいっしょさ」
「久々に帰ってきたので、そのお勧めをお願いします」
「あいよ、少し時間かかるけど気ままにまってな」
娘のお母さんは、料理場へと向かい旦那に声をかけている。そこにそれを聞いた旦那が私の所に来る。
「本当に作っても良いですか?」
「私はお腹が空いてるので問題ないです」と普通に答える。
「ならお待ちください、最高の料理をお持ちします」と言って料理場へと急ぎ足で戻る旦那だった。
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