第20話 寝ながら睡眠学習【水編初級3】

 目が覚めるといつもと変わらない風景……、水精霊様こんばんは、と声をかけると?


「確かに、闇ちゃんが、言ってた通り寂しくなるわね」

「何の話ですか?」

「今日が、初級を教えるのが、終わるのが、寂しいなと思ってね」

「前から気になってたのですが?」

「夢じゃなくて、普通に会えばいいのでは?」

「あなたがもう少し大人なら遊びにこれるでしょう」

「まだ赤子のあなたと会うには、夢の中しかないのよ……」

「なるほど」

「だから皆さん最後の日いつも暗いですね」

「また当分先になりますが、もう少し大きくなったら、遊びにいきます!」

「夢で、逢うのではなく、自分の足で会いに、いきますので、今は、夢で我慢してください」

「なんて、優しい子なのかしら?」

「有難うね」と話される


 さて、今日は、『補正系』魔法の付与魔法を学びます。

 これを覚える事で、身体で、覚えた魔法が、蓄積されているので、それに追加魔法が増えます。


「錬金術も使えると聞いてましたからポーションも作れますし、さらにアーティファクトもあるので、作成にも付与魔法は、いいですよ?」

「それでは、手を出して下さい」


 僕は、小さな手を大きく開き、精霊様に向ける。精霊様の手の温もりから何かが流れてくる。

 暖かく日向ぼっこをしたような感じの感覚に陥る。


 そして、僕は、叫ぶ。

 錬金術、付与魔法を同時に、唱えて、魅力のポーションが出来る。

 どんな物なのか鑑定スキルを使う。


 魅力のポーション:使用すると相手がかけた者を好きになる。


「確かに、凄い能力だ……」

「これが『補正系』です」


 これで、また半年後に、少し大きくなったあなたと会えるのですね……、楽しみにしています。


「マリアンローズ、また会いましょう――」


 水精霊様の言葉と共に、眠りにつく僕……、一言、言いたい事があったけど、次回の楽しみに取っておこうと思い、深い眠りにつく――。

 遠くから僕の名前を呼ぶ声が聞こえる。

「ねぇ、マリア、マリアてば……、マリア!」

「ん?」

「お姉様おはようございます」


 いつもよりも、起きるの遅いから、心配して声かけちゃった。

 良かった……、目が覚めてと、優しくギュッと抱き着かれる。

 そして僕は、そろそろ今月が、終わる事を目覚めて認識する。

 それが終わればもう少しで、一歳になるなと言う楽しみもある。

 そんな中で、来月からは、光精霊様から精霊魔法を、習うらしいと聞いている。

 どんな人なのか、楽しみにしながら、お姉様と食卓へ向かうのだった。

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