第27話 ホルムアルデヒド

中心地へ向かう歩道を歩いている。絵入りの看板があって、昔動物たちの巣がそこの崖下にあったらしい。というかこの道は、谷と市街のあいだにアスファルトのかたまりを置いたようなもので、市街の看板が出ていたりする。市街の裏道はあやしい飲み屋街。修学旅行の行き先のレストランに入ると、私の席がないみたいだ。自転車にバッグを忘れたみたいなので自転車置場に行くと、自転車が巨大な気がした。カゴの中がみえないので向きをかえるべくキャストをはずしておして歩いていると、レストランのテラスにクラスメートがあらわれる。私が帰ろうとしていると思ったからであろう。なにか引き止めるために茶番劇がはじまったが、私はひとりに私の席はあるか尋ねた。そいつはないという。私はびっくりして、本当に帰ろうと思い、自転車をおして歩くと、そいつはホルムアルデヒドがどうとかいう。私がバッグに入れておいたメモ帳にかいたメモではないか。私はあわててレストランに戻った。席には誰もおらず奥の部屋にみんなはいる。みなはしらんぷりをしている中私はアイドル曲を歌う。高いキイを自在にあやつりながら私は歌った。

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