オダサガSF/日本沈没?活火山物語

素焼き☆悠

箱根山

 その日の夕暮れ時、箱根の山は茜色に染まっていた。


 昨日まで柔らかな木々覆われていた箱根の山々が、燃えるように美しい、幻想的でもある茜一色に染められたのだ。 夏の暑い一日が終わり、うだる気のある夜がやってくるという印だった。

「月のクレーターが綺麗に見える」

 海岸に座った彼女は、箱根の山の先の空を見ながら言う。

「難しい事。何も考えなくていいよね。 こんなにきれいな夕日がこうして君とみられるんだもの」

「うれしい」

 彼女は頬を赤らめてそういった。

彼は彼女を守るため、小田急線 オダサガ駅で 要塞と化した箱根の山を管理し、維持していこう、と改めて心に誓うのだった。


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