アニメ観賞『SSSS.GRIDMAN』感想(ネタバレ)
『三十分』という限られた枠。
そこに何を流すのも製作者の自由です。
『予算が無くて手抜きの作品を流す』のも自由。
『豪華に豪勢に花火のような作品を流す』のも自由。
それは同じ『三十分』
一つのアニメという形に変わりありません。
だからこそ、このアニメは『素晴らしかった』です。
『演出』『作画』『音楽』『音声』『台詞』
全てが『プロ』のお仕事。
それが三十分という枠に収まったときの面白さ。
『今日は何を見せてくれるんだろう』
毎回毎回、全てのお話で『わくわく』してました。
最終回の『ああ、終わってしまう』という感覚も久しぶり。
たぶん『銀河機攻隊 マジェスティックプリンス』以来かな。
(『Fate/EXTRA Last Encore』はゲーム版があるのでそこまでは)
一話目で『怪獣が聞こえる』という『台詞回し』を聞いたとき『この作品は凄いかもしれない』という直感を得ました。びびびび。
もうね、『台詞』の一つ一つが素晴らしい。
『三十分』という枠があるからこそ一つ一つの『台詞』が洗練されている。
そのうえ『小声』でのツッコミも的確で、作品に適度な『笑い』を与えてくれる。
ちょっとした要素なのですが、これも『作品の質』を大幅に上げています。
演出も『オマージュ多め』と批判する人もいるかもしれませんが、小生はそれが良かった。今までの『集大成の一つ』としてこの作品を本気で作っているんだと感じました。
今まで色んな人々が『築き上げてきた演出』を的確に使用していく面白さ。
まさか『板野サーカス』まで見れるとは思ってませんでしたねー。
他にも『宝多六花がぬるっと動くとこ』とか『お墓のシーン』とか素晴らしい演出が多い。ああ、そう言えば一話での『コマ送り』みたいな演出も好きですね。
『音楽』もとても良い。『OP』と『ED』も良い曲ですし、作中で流れる『BGM』も心が揺り動かされる。
一話のどわーんと『BGM』が流れるとこでやられた。
いや、もう全部『製作者の思惑通り』やられてる感が強い小生です(笑)
でも、そこまで練りこまれてる。最初の一話を見るだけでも『演出の意図』がはっきりと理解できる作品なのでふよ。
『何となく』じゃなくて、作る側がしっかりと『理解』している。
自分たちが『何を作ろう』としているのかを
それは『物語』部分も同じなんですよね。
『一話』と『二話』で曖昧だった部分を『三話目』で確定させる話の流れ。
何というかもっと『単純』に作れるはずなのに、『難しい』部分にきちんと挑んでる。『主人公たちの関係性』なんてもっと単純でもいいはずなのに、そこを綺麗には収めない。
それが最終回の流れに繋がっていく。
この作品に『必要』だと分かっていてやっている。
この辺りは『ボイスドラマ』も同じで素晴らしいです。
『第11.11回』を聴いたときの『ああ、そういうことか』という感覚。
明らかに狙っていた『演出』でしょうね。おそろしや。
『物語』としても十分に面白いのに、そのうえ『テーマ性』も高い。
小生が読み取ったのは『物語』と『命』かな。
たぶん一般的には『命』でしょう。
『生きるとは何か?』
シンプルですが、多くの作品が挑んだテーマでもあります。この物語の構造を考えなくとも、主人公たちの姿を見ていた視聴者ならば『ナニカ』を感じたでしょう。
それがこの『物語そのもの』だからです。
『テーマを語る』というのはそれでいいわけですよん。
(創作論的に言っても、この物語の登場人物は生きていたと言えるでしょう)
まあ、シンプルな感想はこの辺でいいかな。
いや、語らせるとオタク特有の饒舌で一話ごとの感想を言ってしまいますし(笑)
最終回はちょっと『詰め込みすぎかなー』とは思いましたが、それでも『12話』という枠の中でこれだけのものを見せ付けられたのは本当に凄い。
ってか小生もこの作品に込められた『愛』の全てを理解出ているわけではありませんけど。分かる人は『部屋に飾られた怪獣』を全て理解できたりするみたいですし。
そもそも小生、『グリッドマン』はこれが初体験ですしおすし(爆)
むしろ初体験の小生がここまで面白いのだから、前作から引き続いて見ている視聴者の面白さというのはメガトン級でしょう。ずりーぜずりーぜ。ファンの特権だね。
それでも小生は『平成最後の名作』という称号を与えましょう。
それに相応しい作品です。
まあ、年賀状に『平成三十一年』と書いたので、正確には平成最後ではありませんけど(爆笑)
でわ、次回はもっとネタバレ度合いを深めた『考察』の方で会いましょう。
何とか今年中に更新せねばねばねば。
<光線(必殺技)>
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます