硝子や仮定
拝啓、夜が去ったあとに存在できるものへ。
銀色のコップ 満たされて
飲み干したなら貰われて
暗い紙一枚、裏表紙を今も待っていて
弧は弧を描かない
統一されると知っている
だから
今から遊ぶ月
等間隔の続きは、疑いごと攫われてくれたら
水車が報せる鼓動のないもの
西陽の土地は背を向けた
白い葉を少しだけ増やして
そうしてまた、幽かを嫌いになる日は続く
より白い部屋へたどり着く砂が、十行目を見た
猫の笑う色を知ってまた咳は止まらない
あっけなく昇る剛性の土
駆け足で雑音に振り切る主観を
無粋な鐘が全て包んだ
吸い付く布の、紫の旅の終わりに
誰が主観を見ていたか?それを知らない限りの空
長いこと疲れた歩道橋や裏、
この時間ですら切り取り線は
静かな眠りに合わせて弾く人
触れないようにねじれたドレープ
泣き笑いのように昼が来たけど
そこにまだ、彼自身の雨の話をもっと聞かせて
陶器であることが、立てかけた皿の上を滑って。
偏食家のフィルム、最後に部屋に残される
変わりはないと、いずれそう言う
だから
この眠りの中でさえ、
晴れた日の束はないとして、
隠れるまで巻き付ける
擦り切れるまで連れて行く
塩辛く笑えば
誰かより遅く目覚めている
緑の風すら映るよう、磨かれてある
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