春の目玉

地面の下からのそのそと

這い出し、這い出し、空を見る

空があんまり青過ぎて、

雲があんまり白過ぎて、

目玉が痛くてたまらない


春よ

春よ、きみは

地上のあらゆる生き物に

光り届けるって、ほんとうかい?

きみの微笑みが

いのちを輝かすって、ほんとうかい?


そう、春なのに、

空はこんなに青いのに、

雲はこんなに白いのに、

泣きたくなるのはなんでだろう


ああ、春よ

その無邪気な目玉で

僕の空洞まで照らさないでくれ

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