裏庭拾遺詩集 焚き火

花咲風太郎

月に吠える

山をべる狼の

孤独が森を駆けぬける

銀のたてがみ森に深く

影をも見せぬ気高き意志は

里に背を向け疾駆しっくする

転がる石が転げるように

たにから水が落ちるよに

一心に一心に天に向かう

とがった山の頂は青く青く

夜ごとに夜ごとに

銀のたてがみふるわせる

孤独の魂 月に吠え

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